リン酸処理って何?基礎知識と種類について

リン酸処理って何?基礎知識と種類について

リン酸処理の基礎知識

リン酸処理とは化成処理の方法の一つで、リン酸亜鉛やリン酸鉄、リン酸マンガンなどの溶液を使って金属の表面に薄い皮膜を作ります。表面にリン酸塩皮膜を作ることで腐るのを防ぐのです。一般的には鋼の処理に使われますが、塗装前の鉄製品にもリン酸処理が行われることもあります。リン酸処理の種類にはリン酸亜鉛やリン酸カルシウム、リン酸鉄処理などがあります。リン酸亜鉛処理は最も多く利用されている処理方法の一つで、リン酸イオンと亜鉛イオンで作業を行います。スチールの製品などの見た目を良くするために用いられる方法で、高級感や重厚感が得られるのが特徴です。処理を行ってから年月が経てば経つほど濃淡が落ち着いてきて、素材と上手く調和してくれるのが魅力です。リン酸カルシウム処理はリン酸イオンと亜鉛イオン、カルシウムイオンを使って作業を進めます。耐熱温度が高いのがメリットで、高温で焼き付ける塗装などで活躍します。リン酸鉄処理では非晶質の皮膜が作れるもので、非常に薄いコーティングをすることが可能です。塗装の下地として多く使われています。

リン酸処理の作業工程とは

リン酸処理を行う前には、まず金属の表面を洗浄します。リン酸処理の工程の中で洗浄は欠かせないもので、この部分が不完全だとその後の処理に支障をきたすことがあります。洗浄に使われるアルカリや酸は金属の表面に泡を残すことがあるので、消泡剤を使って泡をなくすのです。しっかりと汚れなどを取り除いたら、洗浄液をすすいでリン酸塩剤を塗布します。さらに水洗いと乾燥をして、完成です。

リン酸処理は化成処理の一つで、材料の表面に金属塩の被膜をつくることで見た目に変化を付けたり塗装の前処理をしたりすることです。

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